2020年4月14日火曜日

23. 「~てください」-주세요、주세요と세요の区別


「~てください」-주세요、주세요と세요の区別


この前の文の現在形の表現は命令形の意味も持つと説明したことがあるが、ここではそれも含めて基本表現の一つになる「~てください」を扱う。

日本語では「~てください」の表現を使う範囲が結構広いが、韓国語での「~てください」の表現はこっちで要請をする場合に使う。

例えば、こういう状況がある。

実家から果物を3ボックスも送ってもらった。結構量が多かったから適当に周りの人によかったら(a)これ食べてくださいと言ってたけど、それでも量が多すぎてもうこれ以上食べるのも無理になった。まだ新鮮だけど、これ以上時間が経ったら腐るかも知れない。その後からは事情を知ってる人を見るとその果物を出しながら(b)これ食べてくださいと言ってる状態。

日本語ではどっちも「~てください」を使うが、韓国語では要請をする時と、相手のために言う、勧める時を区別して使う。
上の状況なら(a)はその人のために食べてくださいと言う感じになるが、(b)の場合はもう自分が困るから要請をする感じになる。韓国語ではこの(b)のように誰かに要請する時に「~てください」を使って、(a)のような場合は現在形を使う。詳しいのは下で説明。

1.動詞+ㅓ形+줘/주세요

「~てください」は動詞+ㅓ形+주세요で活用する。この場合は分かち書きはするのが原則だが、つけて書くのも原則から許容される。普通はつけて使う場合が多い。
먹다(食べる)->먹어주세요, 먹어 주세요(食べてください)

日本語ではくれる、くださるを活用した表現になるが、韓国語では주다(上げる)を使う。주다に-시-+ㅓ形になって、주세요になる。その人に「~て上げて」と要請する感じになるから、上で説明したように相手のために言う時や勧める時にはあまり使わない。その人のために言うが、その人がそうしないと自分が困る場合には주세요を使ってもいい。この表現のポイントは「お願いする」、「要請する」こと。

敬語の場合は~ㅓ形+주세요を使って、タメ口の場合は~ㅓ形+줘を使う。日本語ではタメ口なら「~て」、敬語は「~てください」を使う感じだが、韓国語での~줘は「~てください」をタメ口した感じで、どっちかというと、「~てくれ」を女性も使うほど普通の表現にして、「ください」のタメ口になる感じ。要請する時に使うのが自然で、その人のために言ったり勧めるときに使うと違和感がある。ちなみにㅓ形+줘요でも活用できるが、結構軽い敬語になるし、要請する時に丁寧に言う場合が多いから普段から一応敬語使ってるけど、結構軽い感じで言ってる人以外には使わない方がいい。

韓国語で~ㅓ形+주세요、줘を使う時によく使う単語がある。
좀(少し、ちょっと)を対象や人の後ろにつける。

이거 좀 먹어주세요 これ、少し食べてください

みたいに使える。この좀は「少し」、「ちょっと」と要請することの重い感じを軽くして相手の負担を減らしたり、要請する内容を明確にする感じがある。韓国語では少し柔らかく要請したり、要請するのを明確に伝えるためによく使う。これを使う方が相手も軽く受け入れて、明確に伝われて楽になる。逆に좀がないとストレートな感じがあって、ストレートにお願いする、要請する感じになる。普通は要請する時にはストレートよりは柔らかくの方が多いから、韓国人は日常でよく좀を使ってる。ストレートに言ってもいい場合には좀なしでもいい。

この좀は「~しないでください」に使うと逆に~を強調する感じになる。その文法を扱う時にまた詳しく説明する。ここではそれよりは좀の位置や좀を入れない方がいい部分について。対象や人後ろに使うのが良くて、それがない場合は使わない方がいい。例えば、座ってくださいと要請する時に、좀 앉아주세요を使う時に、「あ、もう、座ってください」みたいな感じになる。여기 좀 앉아주세요と여기(ここ)を入れて使うなら大丈夫。この좀は~てくださいの주세요,줘요以外の他のお願いをする状況にも結構使うから覚えて置く方がいい。

日本語で多様な語尾がつく場合も韓国語では~주세요、~줘요2つをよく使う。軽い敬語ならㅓ形+줘요まで使う。日本語での語尾によるニュアンスの差は韓国語では話す時にイントネーションによる。

~てください、~てくださいね、~てくださいよ -> ~ㅓ形+주세요
~して、~してね、~してよ -> ~ㅓ形+줘

これ、少し確認してください 이거 좀 확인해주세요(もっと柔らかい感じ)、이거 확인해주세요(ストレートな感じ)  
韓国語を教えて下さい 한국어 좀 알려주세요(もっと柔らかい感じ)、한국어 알려주세요(ストレートな感じ)   
座ってくださいよ 앉아주세요(こっちから要請する感じ、前が見えない、場が混乱になってるなど) ここで좀をつけて 좀 앉아 주세요を使うと上で説明した通りにあ、もう、座ってください」の感じになるから注意。


これ、食べて 이거 좀 먹어줘(食べてと要請する感じ) 이거 먹어줘はストレートな感じになる。
これ見て 이거 좀 봐줘(見てほしいことを見てと要請する感じ) 이거 봐줘はストレートな感じ。
ちょっと私手伝って 나 좀 도와줘 ここでは좀の位置が나の後ろの方がいい。좀 나 도와줘になったら、もう、私手伝ってよみたいな感じになるから注意。

2.動詞の現在形 ㅓ形、ㅓ形+요、ㅡ形+세요

前の文で説明した通り、ㅓ形、ㅓ形+요の場合は命令形の意味も持つ。-시-を活用した세요を使って、ここでも要請の場合はより丁寧に言う場合が多いから敬語の場合はㅡ形+세요、タメ口の場合はㅓ形を使って、軽い敬語の場合はㅓ形+요を使う。세요の場合は-시-を活用するからㅓ形+세요じゃなくてㅡ形+세요になることに注意。

一応分類は命令形になるが、~してから、~てくださいと勧めること、軽く言うことから~なさいまでカバーする範囲が結構広い。そこで勧めたり、軽く~して、~してくださいになるか、~なさいになるかの基準は誰のために言うかによる。

例えば、
한국어를 가르치세요と言ったら韓国語を教えてくださいよりは韓国語を教えなさいの感じになる。
여기 앉으세요(電車やバスで席を譲る時)ならその人のために言うことになるから普通にここ座ってくださいと言う感じ。

座りなさいの場合も앉으세요を使う。-세요の場合は要請以外の~てください、勧めること、~なさいの意味を持って、相手のために言う場合は要請以外の~てください、勧めることの意味で取って、相手のために言う時にもイントネーションを強くしたり状況によって~なさいの意味にもなる。相手のためじゃない場合は~なさいの意味で思われるのが普通。

タメ口の場合は上であったㅓ形+줘もあるが、あえて要請するよりはタメ口で、軽く「~て」みたいに命令形で言う場合も多い。状況に合わせて軽く命令形を使うのがいいか、タメ口でも少し要請する感じで言うのがいいか判断しながら使う方がいい。

もう一つ注意点は、-어、-어요、-세요の場合は좀を使うと微妙な場合が多いから、좀は使わない方がいい。

日本語で多様な語尾がつく場合も韓国語では~ㅓ形、~세요2つをよく使う。軽い敬語ならㅓ形+요まで使う。日本語での語尾によるニュアンスの差は韓国語では話す時にイントネーションによる。

~てください、~てくださいね、~てくださいよ -> ~ㅡ形+세요
~して、~してね、~してよ -> ~ㅓ形

薬、絶対飲んでくださいね 약 꼭 드세요 韓国語では薬に「食べる」を使う。먹다->드시다を使って、드세요
気をつけて行ってくださいね 조심히 가세요
静かにしなさい 조용히 하세요
静かにしてください 조용히 해주세요

これ、食べて 이거 먹어
これ、食べてね 이거 먹어  
この映画、一回見てね 이 영화 한번 봐   
ちゃんと見てよ 제대로 봐 

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